地域医療ニュース

「脳トレ」の川島隆太教授を迎えて
茂原市で健康フォーラム2013が開催

2013. 09.19   文/梅方久仁子

太っていると、さまざまな病気にかかりやすい

 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓に脂肪がつくタイプの肥満で、高血圧、糖尿病、高脂血症などを合併した状態だ。放置すると、高い確率で動脈硬化が進み、脳梗塞、脳出血、心筋梗塞などを起こしやすくなる。

 肥満のタイプには、内蔵脂肪が多くお腹ぽっこりの上半身肥満と腰から太ももにぼってり皮下脂肪がつく下半身肥満がある。上半身型が特に問題とされるが、日本人は女性でもそのほとんどが上半身肥満だ。

上半身肥満と下半身肥満の違い。(クリックすると拡大します)

 ここ10年ほどの研究で、脂肪細胞はサイトカインというホルモンの一種を出すことがわかってきた。正常や少しやせ形の人の脂肪細胞は、食欲を抑制したり、動脈硬化や糖尿病を抑制する、さまざまな善玉物質を出す。逆に太った人の脂肪細胞は、血圧を上げたり、糖尿病や動脈硬化を起こす悪玉物質を出す。

 太っていると、糖尿病、脂質代謝異常、高血圧、痛風、心臓病、脳梗塞、睡眠時無呼吸症候群などにかかりやすい。意外かもしれないが、がんにもなりやすい。