地域医療ニュース

第2回高齢社会を考えるシンポジウム「千葉大学と超高齢社会」が開催

2013. 07. 08   文/梅方久仁子

 それぞれの発表後には、高林氏の司会で意見交換が行われた。

 高林氏からの「鈴木氏のような活動は非常に価値があるが、どこでも可能なのか」という問いに、鈴木氏は「継続してやっていくためには、なんらかの核となる事業が必要だ。イギリスやオランダでは補助金がつくが、日本ではそこまでいっていない」と回答があった。それに対して倉阪氏から、「鈴木氏の活動は、持続部門の経済の1つの典型例だと思う。ほかのところでも適用すべきモデルになるのではないか」と意見が述べられた。

 また、横手氏からの「医師はこれまで病院で患者を待っていたが、これからはそうはいかない。医学教育の段階から変えていくべきではないか」との発言には、高林氏から「最後の過ごし方を医療者も作っていく必要がある。鈴木氏のようなNPOの形で手助けはできないか」、長江氏から「コミュニティ再生で、健康問題は必ず出てくるはず。団地学校の講座で健康や予防の取組みをやってはどうか」などの提案があった。

 その他にも活発な発言があり、最後に高林氏が「これで終わりではなく、はじまりにしたい。手を上げて一緒に仕事を始めるような、きっかけにしたい」と呼びかけて、散会となった。

シンポジウムの様子。(クリックすると拡大します)