地域医療ニュース

多職種協働による在宅チーム医療を担う
人材育成事業・地域リーダー研修会を開催

2013. 05.24   文/梅方久仁子

グループワークで地域の課題を抽出

 次に最初のグループワークとして、地域の課題を抽出し、解決策を探る作業が行われた。司会進行は先に講演した千葉大の高林氏が担当し、千葉県医師会、千葉大学医学部附属病院、千葉大学大学院看護学研究科から7名がファシリテーターとしてサポートした。

 約70名の参加者は、あらかじめ地域別に9つのグループに分かれて着席している。グループワークを通して、顔合わせをして、その地域の在宅医療について話し合ってもらうためだ。

 グループ内で簡単に自己紹介を済ませたあと、まず、それぞれの地域での課題の抽出作業を行った。作業は、KJ法というカードを使った情報整理法を利用する。テーブルには、カードの代わりに黄色とピンクの付箋紙が多数用意されている。最初は各個人が思いつく課題を、付箋紙にどんどん書き出す。1つの課題ごとに1枚を使い、自分の職種の課題を黄色の紙、他の職種に期待する課題はピンクの紙に分けて記載する。思いつく限りの課題を書き込んだら、グループ内で課題を見比べて相談し、似通った課題を集めて“シマ(島)”になるように、用意された模造紙に貼り付ける。次に“シマ”を見ながらグループ内で話し合い、在宅医療を進めるためには何が大事かをまとめていく。

 個人の課題抽出には20分、グループ内でのまとめには20分が当てられた。作業中は、ファシリテーターが巡回し、様子を見ながらアドバイスをしていく。最初はみな黙々と課題を書き出していたが、“シマ”の作成が始まると、会場はとたんに騒がしくなった。どのグループでも、ほぼ全員が立ち上がってテーブルの上に身を乗り出し、「これはこっちでしょう」「情報共有という“シマ”を作りましょう」などと話し合いに熱が入る。

 グループディスカッションの終了後、各グループの進行役が全体に向けて、それぞれのグループのまとめを2分間で発表した。多くの地域で課題としてあげられたのが、医療資源(主にマンパワー)の不足、資金の不足、多職種の連携不足などだ。システム作りや啓蒙活動の必要性をあげるグループもあった。

グループワークの様子。まずは付箋紙に課題を書きこむ。自分の職種が解決すべき課題を黄色の紙に、他の職種に期待する課題はピンクの紙に分けて記載する。(クリックすると拡大します)
課題を書きこんだ付箋紙を、各グループごとに用意された用紙に張って整理する。 (クリックすると拡大します)