「好き嫌い」とは違う?知っておきたい食物アレルギーの基本

2026.07.31

食物アレルギーは、単なる「好き嫌い」とは異なり、体の免疫が関わる反応です。正しい知識を身につけ、症状や注意点を理解しておくことが大切です。

食物アレルギーとは

食物アレルギーとは、特定の食べ物(アレルゲン)に対して免疫が過剰に反応し、じんましん等の皮膚症状や、咳などの呼吸器症状、消化器症状、重い場合はアナフィラキシーを起こす病気です。食べた直後に出る「即時型」が代表的ですが、運動など別の条件が重なって強く出るタイプもあります。タイプによって注意点や対策が変わります。

また、小児では、皮膚のバリア機能が弱いため、皮膚からアレルゲンが侵入し、アレルギーがおこりやすい状態になることがあります。

発症を防ぐための予防:特に乳児期

離乳食の進め方としては、必要以上に特定の食品の開始を遅らせないことが重要です。月齢や皮膚の状態など個別の評価が前提となるため、心配であればかかりつけ医に相談しましょう。

また、乳児期は特に湿疹を適切に治療し皮膚バリアを整えることが、経皮感作のリスク低減につながりますので、スキンケアを心掛けましょう。

診断後に事故や重症化を防ぐ対策

二次予防(誤食・再発防止)

まず「原因食品」と「どこまで食べられるか」を正確に決めることが最優先です。医療機関での医師の指導の下、アレルギーが確定している食べ物の食べられる量を確認したり、アレルギーが疑われる食品を摂取させ、アレルギーがあるかないかを確認するための食物経口負荷試験を行うことも、確定診断として重要です。また、加熱・加工で食べられる場合(例:生は不可だが加熱は可)もありますので、あわせて医師の指示の下「許容範囲」を具体化しておくことも大切です。

運動などが誘因となる特殊型では、「食べ物を避ける」だけでは不十分なことがあり、摂取前後の行動も含めて対策が必要です。

三次予防(重症化予防:万一に備える)

誤食をゼロにするのは現実的に難しいため、緊急時の行動(薬の使い方、受診・救急要請の判断、経過観察)を確認しておくことが重要です。家庭だけでなく、園や学校、職場でアレルギーが出た場合にも対応してもらえるよう、準備しておきましょう。

まとめ

食物アレルギーは、発症タイプによって対応が異なるため、「正確な診断」が出発点となります。また、乳児期は湿疹の適切な治療・スキンケアが発症予防の要となります。診断後は「原因食品と許容範囲の確定」「必要最小限の除去」「誤食防止の仕組み化」「緊急時対応の標準化」のセットで、事故と重症化を減らすことが期待できます。

参考リンク
ミレニアム96号「こども相談室 離乳食の基礎知識」