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2021.03.29

「乳がん」について

乳がんとは

乳がんとは乳房の乳腺にできる悪性腫瘍です。乳腺は母乳をつくる小葉と、母乳の通り道である乳管で構成されています。乳がんの多くは乳管の細胞ががん化して発生する「乳管がん」です。それ以外の約10~15%を「特殊型」といいます。特殊型でもっとも多いのが「小葉がん」です。乳がんは、日本人の女性が最もかかりやすいがんで、年に9万人以上が罹患し、特に40~60代女性の発症が多くなっています(45~64歳が最も多い)。“女性の病気”と思われがちですが、まれに男性にも発生します。進行すると全身に転移しやすいため、早期発見が大切です。

乳がんの原因と症状

乳がんの発症には女性ホルモンの代表であるエストロゲン(卵胞ホルモン)が影響するといわれています。
乳がんの高リスクには下記のようなものが挙げられます。

乳がんの主なリスク要因
・初経年齢が早い ・閉経年齢が遅い ・出産歴がない
・初産年齢が遅い ・授乳歴がない ・閉経後の肥満
・飲酒習慣 ・乳がんの家族歴 ・良性乳腺疾患の既往歴

この他に、高たんぱく・高脂肪の食生活や喫煙なども乳がんの危険因子といわれています。
乳がんの主な症状は、乳房にできる硬いしこりです。その他に、乳頭部のただれや湿疹、乳頭から血液などが混じった異常分泌が見られることや、症状が進行するとがんの周辺の組織がひきつれて、乳房や乳頭が変形することもあります。

乳がん検診について

乳がんは、年に1回乳がん検診を受けることで、かなりの確率で早期発見・早期治療が可能になるといわれています。

検診では、「問診」「視触診」「マンモグラフィ検査」「超音波検査」などが行われます。

問診は、これまでに乳房の病気をしたことがあるか、血縁の家族に乳がん患者はいるか、などを確認します。

視触診は、医師が左右の乳房に差がないか、胸のしこりがないかなどを確認します。

マンモグラフィ検査は、乳房専用のX線検査です。乳房を2枚の板で挟み、X線撮影をすることで乳房の異常を診断します。腫瘤をつくる乳がんだけでなく、乳腺の構築の乱れや、石灰化だけしか異常所見が無い乳がんを見つけることができます。X線撮影なので、妊娠中の方には適しません。また、乳房を圧迫するため痛みを感じる方もいます。生理が始まって2~3日以降に受けると胸の張りが取れて痛みが少ないといわれています。

超音波検査は乳房にゼリーを塗って超音波を出す機器を当てて検査します。痛みはなく被爆もありません。妊娠中や授乳中の方も安心して受けることができます。

40代以上の方はマンモグラフィ検診を受けることが勧められています。国際的に乳がん死亡率減少効果が確認されているのは50歳以上の女性のマンモグラフィのみですが、日本人女性の乳がん好発年齢が40~60代(5歳区切りだと45~49歳と60~64歳)ですので、日本では40歳以上の女性に対して検診マンモグラフィが推奨されています。
乳腺が発達している人(高濃度乳房)の場合、乳がんがあってもマンモグラフィで発見されにくくなります。加齢とともに乳腺が萎縮し脂肪組織の割合が増えると腫瘤が発見されやすくなります。高濃度乳腺の場合は超音波検査の方が腫瘤を見つけやすい可能性があります。しかし石灰化だけで見つかる乳がんの場合はどの年齢でもマンモグラフィが適しています。マンモグラフィ検査と超音波検査を組み合わせることもあります(40代の方の千葉県方式)。それぞれの検査の長所と短所を理解して検診を受けることが重要です。

乳がんは早期発見により、高い確率で完治ができるといわれています。日ごろからセルフチェックを行い、定期検診を受けるようにしましょう。そして、不安があればすぐにかかりつけ医に相談をしましょう。

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