健康トピックス

2015.09.17

逆流性食道炎と機能性胃腸症

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは、何らかの原因で強い酸性の胃液や消化途中の内容物が食道に逆流することにより、食道の粘膜に炎症が起こる病気です。これにより胸やけなどの症状が生じます。この症状があらわれる人の割合は、年をとるごとに高くなります。また、もともと日本人には少ない病気でしたが、食生活の変化などにより、近年発症する患者さんが増えているともいわれています。

機能性胃腸症とは

逆流性食道炎と症状が似ている病気に、機能性胃腸症(FD:Functional Dyspepsia)という病気があります。機能性胃腸症は、胃もたれや胃痛など逆流性食道炎とほぼ同じ症状があらわれますが、内視鏡検査では胃粘膜に異常が見られないことから、従来は原因がわからず胃炎などと混同されていました。近年、「機能性胃腸症」と呼ばれるようになり、専門的な治療が行われています。

逆流性食道炎と機能性胃腸症の主な原因

逆流性食道炎、機能性胃腸症、ともに生活習慣や加齢、ストレスが大きな原因と考えられています。主に次のような原因があげられます。

病名 原因
逆流性食道炎 胃から食道への逆流を防ぐ機能が弱くなることや、胃酸の分泌が増えすぎることで、胃の内容物が食道に逆流し炎症があらわれます。食事の内容、肥満、姿勢なども食道への逆流の原因と考えられています。
機能性胃腸症 ストレスや食生活の乱れが原因といわれ、そういった緊張状態が胃の機能に影響を与え、胃痛などの症状があらわれると考えられています。

治療と予防方法

どちらも生活習慣を見直すことが大切で、あわせて薬物治療が用いられることが多くあります。

病名 治療・予防法
逆流性食道炎 症状が重い場合は外科的手術を行いますが、ほとんどは薬で治療します。また、治療・予防ともに生活習慣の改善は大切です。食生活、姿勢、ストレスなどのコントロールをしっかりしましょう。
機能性胃腸症 逆流性食道炎と同じように、食生活・日常生活の改善が大切です。そして、精神的なストレスが原因と考えられることが多くあるため、症状によって抗うつ薬や抗不安薬などが使用されます。
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