2026.1.26
ボツリヌス症とは

ボツリヌス症とは、食品中でボツリヌス菌が増えたときに産生されたボツリヌス毒素を食品とともに摂取したことで感染する病気です。ボツリヌス症には、「乳児ボツリヌス症」「ボツリヌス食中毒」などがあります。
一般的によく知られている「乳児ボツリヌス症」とは、1歳未満の乳児が、ハチミツや黒糖など食品の中に含まれるボツリヌス菌の芽胞を摂取することによって発症する病気です。ボツリヌス菌の芽胞は、大人が食べても害はありません。しかし乳児は、腸内の粘液の自浄作用が未熟で腸内環境が不安定です。そのため、腸管内で芽胞が発芽し増殖することで発生したボツリヌス毒素を吸収してしまい、ボツリヌス症を引き起こします。症状としては、便秘状態が数日続き、全身の筋力が低下する脱力状態になり、哺乳力の低下、泣き声が小さくなる等、筋肉が弛緩することによる麻痺症状が起こり、最悪の場合死に至ります。
一方「ボツリヌス食中毒」とは、ボツリヌス毒素が産生された食品を摂取後、8時間~36時間で、吐き気、おう吐や視力障害、言語障害、えん下困難 (食物を飲み込みづらくなる。)などの神経症状が現れるのが特徴で、重症例では呼吸困難により死亡することがあります。
ボツリヌス症の予防方法
乳児ボツリヌス症
1歳未満の乳児には、ハチミツやハチミツを含む飲料・お菓子などの食品を食べさせないようにしましょう。
2017年には、国内ではちみつを1か月間摂取していた6か月の乳児が亡くなる事故がありました。はちみつを与えるのは1歳を過ぎてからにしましょう。
ボツリヌス食中毒
ボツリヌス菌は酸素の少ないところを好みます(嫌気性)。原因となる食品としては真空パック食品、缶詰め、びん詰め食品、辛子レンコン、発酵食品、いずしなどがあります。ボツリヌス菌の芽胞や毒素を殺菌、失活するためには十分に加熱調理を行う必要があります。真空パックや缶詰製品が膨張していたり、開封時に異臭(腐敗したような酸っぱい臭い)があるときには、絶対に食べないで捨てるようにしましょう。真空パックなどの密封食品でも、表示をよく確認して、「要冷蔵」「10度以下で保存してください」等の記載がある場合は、必ず冷蔵庫に保管するようにしましょう。
乳児ボツリヌス症やボツリヌス食中毒の症状があらわれた場合は、速やかにかかりつけ医に相談し、適切な治療を受けましょう。











