地域医療ニュース

千葉から脳卒中治療の形を変える!
「第3回千葉県脳卒中連携の会」開催

2012. 06. 05   文/大森勇輝

医療連携の課題は「EC3(教育・連絡・調整・協力)」

順天堂大学 田城 孝雄 教授
順天堂大学 田城 孝雄 教授

 休憩を挟んで第2部では、地域医療連携を研究している順天堂大学スポーツ健康科学部健康学科の田城孝雄教授による「地域医療計画と地域医療連携」と題した特別講演が行われた。

 田城氏によると、医療連携の課題・問題点は「EC3(イー・シー・スリー)」に集約されるという。すなわち、Education(教育)、Communication(連絡・情報伝達)、Coordination(調整)、Cooperation(協力)の4点だ。

 この問題を、地域が一体となってクリアしていくことの重要性を、全国各地の例を織り交ぜながら解説。さらに地域医療をとりまく「コンビニ受診」や夜間救急の乱用といった問題を指摘しつつ、全体的な患者数の減少を目指すべきだと訴えた。

 例えば単純に言って脳卒中患者は10年間で2回は再発するならそれを減らすこと、また、地域ぐるみでの再発防止の重要性を強調し、その点において千葉県の脳卒中連携パスはある程度他の地域に比べて進んでいると評価した。

 ただし、医療や福祉関係者間の横の連携強化は、全国どの地域においても課題だとし、千葉県も含めて上記のEC3をクリアしていく地道な努力が必要だと訴え、講演のまとめとした。

熊本市での取り組みでは連携パス導入後、平均在院日数が減った。
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