地域医療ニュース

「千葉県在宅ネットワーク」が発足
多職種が結集し、在宅医療・介護を推進

2012. 01. 13   文/寺西 芝

千葉大学大学院薬学研究院 高齢者薬剤学研究室教授・千葉大学予防医学センター副センター長 上野 光一 氏
千葉大学大学院薬学研究院 高齢者薬剤学研究室教授・千葉大学予防医学センター副センター長
上野 光一 氏

 次の講演は千葉大学大学院教授・上野光一氏による「高齢者の薬剤治療」について。まず、在宅医療に薬剤師が関与することで、薬の飲み残しが減る可能性について言及した。薬剤師が訪問して薬の飲み方を指導することにより、約400億円分の飲み残し薬剤費が改善されるとの推計があるという。

 次に、加齢にともなう生理的変化について解説。高齢になるにしたがって腸内細菌の構成が変化し、それにより薬物の吸収性も変化するため高齢者では薬物の効き方も変化するという。また、年齢とともに副作用の起こる確率も高くなるなど、高齢者の薬物療法のさまざまな注意点を指摘した。

加齢にともない薬物の効き方も変化するという。つまり効き目が弱くなるものや、強すぎてしまうものがあるのだ。
加齢にともない腸内の環境が変わり、そのため薬物の効き方も変化するという。
つまり効き目が弱くなるものや、強すぎてしまうものがあるのだ。