地域医療ニュース

増田明美さんも講演。
茂原市で脳卒中予防の大切さを訴えるフォーラム開催

2011. 9. 14   文/大森勇輝

 続いて「脳卒中になってしまったら」というテーマで、千葉県循環器病センター脳神経外科部長の沖山幸一先生が壇上に立った。演題通り脳卒中になった場合、もっとも重要なことは早期の治療だということを指摘した。脳卒中の初期症状として、顔が歪む、手に力が入らない、あるいはしびれる、ろれつが回らず言葉が出ない、目が見えなくなる、激しい頭痛・嘔吐(おうと)感がするといったことを挙げ、そうした症状が出ているにもかかわらず、大したことはないと高をくくったり、交通手段がないからと静観したりしているのが一番問題だと注意を促した。

脳卒中だとわかったらすぐに病院へ
脳卒中予防についても解説があった(「脳卒中予防十か条」についての詳細はこちら

 また、脳卒中は、発症後まずは悪化し、その後より悪化の一途をたどることもあれば、逆に回復することもあると説明。とりわけ近年では、血栓溶解剤である「t-PA」を使った療法で改善する例も増えているが、一方で、全ての医療機関で対応できるわけではないと指摘。さらに、コンピューターを使ったSPECT検査でより早期の発見も可能になりつつあるが、いずれにせよ、医療者任せにせず、住民自らも脳卒中の予防や治療に関して積極的にかかわることを訴えた。