浦安市医師会

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健康コラム2010年

パニック障害 □しゃく(癪) □小児喘息の日常管理 □白内障


パニック障害

ある日突然ドキドキして呼吸ができなくなり、シビレ・胸痛・浮遊感や激しいめまいを伴ったりして、このまま死んでしまうのではないかと不安になり、救急車を呼んだけれど病院に着く前に治まってしまう、というのが一般的なパニック発作です。もちろん心電図やCT検査などでは異常は見られませんが、血圧は一時的にかなり高くなっていることがよくあります。
一度このパニック発作を経験すると、また起こるのでは?という予期不安が生じ、前に発作を起こした同じ状況(電車とか高速道路、エレベーター、スーパーマーケットのレジなどの逃げられない所や助けを呼べない場所)になると不安が強まり近づけなくなってしまうのです。悪化すると通勤や買い物にも支障を来すようになり、閉じこもった生活になってしまうことがよくありますし、うつ病を併発することもあります。日本でこの病気の有病率は1.4〜3.5%と言われていて、珍しいわけではありません。

原因は過労やストレスが強く関係していると言われ、中枢神経系のバランスが乱れた結果であり、気持ちの持ち方や性格などによる病気ではありません。
治療はカウンセリングと薬物療法(抗不安薬とSSRIなどの抗うつ薬)、そして今まで回避していた苦手な状況へのチャレンジ(暴露療法や認知行動療法)です。通常治療には3〜6ヶ月必要です。症状がなくなった後も半年程度様子を見ながらお薬を減らして行くのが良いとされています。
ご家族や同僚の方は、「甘えとか怠け、気合いが足りない」と見がちで、体験者本人の発作時の苦しさはなかなか理解できないものです。治療が長引くこともありますが、焦らず見守ってあげてください。

【あべメンタルクリニック 院長 阿部 輝夫】


しゃく(癪)

 「持病の癪が、、、」峠の茶屋。うずくまる女性。印籠から出される秘伝の薬。時代劇におけるお約束のシーンです。しゃくとは現在の表現で表すと心窩部痛、仙痛となります。広義では生理痛も含まれていたので、劇中では女性が多いのでしょう。現代人であれば「胃が痛い」と表現する人が多いと思われます。この心窩部痛、胃痛の原因はなんでしょう。もちろん「胃」が痛い訳ですから、胃が原因の事もあります。しかし急性虫垂炎、いわゆる盲腸も最初は「胃」が痛くなります。「胃」が痛い段階から治療を始めないと、いわゆる「散らす」事ができないケースがほとんどとなります。また胆石発作も「胃」が痛みます。胆石は無症状ならば積極的な加療は必要ありませんが、発作を起こすようであれば手術が必要となるケースもあります。また発作を何回も起こすと、いざ手術の場合鏡視下手術が難しく、開腹手術となる確率が増えます。落下結石による閉塞性黄疸を合併すると、減黄してから加療となる場合もあり、長期間の入院が必要なケースもあります。胃痛の原因で忘れてはいけないのは、当然胃潰瘍、十二指腸潰瘍です。H2ブロッカー、プロトンポンプ.インヒビターなどの治療薬が開発され、ヘリコバクターピロリ菌の除菌療法等の発達により、潰瘍が原因で胃を切ることは少なくなっています。しかし穿孔での緊急手術数は減少しておりません。

持病の癪が、、、と放っておかないで、どうぞ早めの消化器受診をお薦めします。

【浦安病院 外科部長 内田 陽介】


小児喘息の日常管理

小児喘息はその90%以上がアトピー型と呼ばれ、ハウスダストやダニ、時にカビやペットの毛などアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を吸入することで気管支の収縮や分泌物の増加により呼吸が苦しくなる病気であり、現在も増加傾向にあります。近年気道のアレルギー性慢性炎症がその病態であることが判明し、治療の中心も発作時に気管支を拡げる治療から、発作のない日常から気道の炎症を鎮める継続的な治療へと変化し、吸入ステロイドを中心とした種々の薬剤により以前と比べ格段に良好なコントロールが可能となりました。ところが現実には喘息発作のために学校や幼稚園・保育園を休んだり、予定外に医療機関を受診したりする患者さんは思うほど減っていません。一つには治療が不足するという医師側の問題があり、また一つには症状がなくなると指示通りに薬剤の服用をしなくなる患者さん側の問題もあります。

喘息は慢性疾患なので、医師との良好な信頼関係のもと、必要十分な治療を継続することが重要です。また、ともすると忘れがちで薬剤一辺倒の治療が全てと勘違いされるほど治療法は進歩しましたが、だからこそ喘息の発病や悪化を予防する対策は今まで以上に非常に重要であり、寝具やソファー周辺を中心としたダニやほこりを減らす工夫やペット、たばこの煙を含めた環境整備を心がけ、また一番の悪化要因であるウイルス感染等を極力少なくするように、日ごろからかぜを引かないよう健康的な生活を送ることが大切です。

【スマイルこどもクリニック浦安院 院長 森田 昌雄】


白内障

白内障とは、目の中の水晶体という透明のレンズが少しずつ濁ってくるものをいいます。
【原因】 多いのは、加齢によるものであり、これを加齢性白内障と呼んでいます。目の老化で白内障が発症しますが60歳代で70%、70歳代で90%、80歳以上になるとほぼ100%の人に白内障が認められます。最近では、アトピー性皮膚炎、糖尿病などの合併症で若いうちから発症する人が増えています。その他としては遺伝、放射線や赤外線照射、ステロイド剤などの薬剤の副作用、ぶどう膜炎などの目の病気、外傷などがあげられます。また、母親の胎内で風疹に感染することが原因で生まれつき白内障になっている場合もあります(先天性白内障)。白内障とは、目の中の水晶体という透明のレンズが少しずつ濁ってくるものをいいます。
【症状】 目の中の水晶体が濁ることにより視力が低下しますが、濁り方はそれぞれ違うため、症状は様々です。かすんでみえる、明るいところではまぶしくて見えづらい、メガネが合わなくなる、二重・三重に見えるなどの症状がでます。
【治療】 白内障が軽度で、日常生活に支障がない程度であれば、点眼薬や内服薬により経過をみます。これらの薬剤はあくまでも、水晶体の濁りのスピードを遅くするもので、症状が改善したり、視力を回復させることはできませんので、根本的な治療は手術になります。現在の白内障手術は小さな切開創から濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し、その代わりに人工の水晶体である眼内レンズを入れる方法で行われます。

【くさかり眼科 院長 佐藤 匡世】

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