浦安市医師会

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健康コラム2007年

うつ病 □食中毒 □メタボリック症候群 □救急疾患シリーズ「血尿」


うつ病

血尿には目で見える肉眼的血尿と見えない顕微鏡的血尿があります。
肉眼的血尿は排尿痛や頻尿などの他の症状を伴う症候性と、症状を伴わない無症候性があります。 症候性血尿の原因は比較的軽症のことが多く、痛みがある場合、膀胱炎や結石を疑います。この時に発熱と激しい背中の痛みを伴う時は要注意です。膀胱炎だけではふつう熱は出ませんが、放置すると腎盂腎炎を併発し、入院加療が必要になるケースもあります。 無症候性肉眼的血尿の場合、重い病気のことが多く膀胱癌など尿路腫瘍の可能性があります。また、一度痛みのない血尿が出ても、しばらくすると出なくなることも多くあります。四十歳以上で痛みのない血尿が一回でも出たら、すぐに検査を受けましょう。

顕微鏡的血尿は、健康診断の際、指摘されることが多く、蛋白尿を伴うときは腎炎の疑いがあります。潜血反応だけが陽性の場合は、検査しても原因がわからないこともありますが、反応が(+)の方は定期的な検査を受けましょう。 
疲れや体質などで血尿が出ることも多くありますが、癌などの早期治療が必要な原因が潜んでいることもあります。症状を伴わない肉眼的血尿の場合、早期に受診して下さい。

【クリニック米澤  米澤洋介】


食中毒

食中毒とは、「食品を摂ることによって起こる急性胃腸炎を主とした健康障害」です。
その原因別に分類すると、毒キノコやフグなどの毒による自然毒食中毒、メタノールなどによる化学物質食中毒、各種細菌およびそれから放出される毒素による細菌性食中毒(ウイルスを含めて感染性食中毒と言うこともあり)に大別されます。しかし自然毒食中毒・化学物質食中毒の発生頻度は数%に過ぎず、食中毒のほとんどは感染性食中毒と言っても過言ではないようです。食中毒を引き起こす細菌としては、サルモネラ、ブドウ球菌、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、カンピロバクターなどです。細菌性食中毒は高温・多湿になる六月~十月に多く発生するのが特徴です。また冬場に多いのがノロウイルスなどのウイルス性食中毒です。

食中毒の感染予防対策としては、一次感染を防ぐためには、野菜は流水でよく洗う・肉類や冷凍食品は十分加熱するなど食材の注意、調理器具・調理人の衛生に対する注意、調理した食品は速やかに食べる等が必要です。二次感染の経路は患者の糞便であるため、二次感染予防としては、手洗いの励行、寝具やリネンの洗濯、洗面台の洗浄および乾燥等が必要と思われます。
 食中毒の症状は、腹痛・嘔吐・下痢で重症化することもあり、早めに医療機関を受診されることをおすすめします。

【あきやまクリニック  秋山 晴彦】


メタボリック症候群

メタボリック症候群」は、内臓脂肪の過剰な蓄積と脂質異常、高血圧、高血糖などが複合した新しい疾患概念で、一つ一つの値が正常値を大きく超えていなくても重複すると心筋梗塞や脳卒中などに進行する危険性が高まることが知られています。
メタボリック症候群の診断基準は、腹囲が男性85センチ、女性90センチ以上の人で高脂血症、高血圧、高血糖の二つ以上に該当する場合は有病者、一つに該当する場合は予備軍と定義されています。三つ以上に該当する人は、一つも該当しない人の約三十一倍も心疾患を発症する危険度が高いというデータもあります。平成18年5月の厚生労働省の発表によれば、成人の有病者は約千三百万人、有病者一歩手前の予備軍は約千四百万人で、両方合わせると約二千七百万人にのぼることがわかりました。この調査結果は、運動不足と栄養の摂り過ぎという今の日本人の現状をものがたり、生活習慣病への注意を喚起するものです。メタボリック症候群は、生活を送る上で大きな支障はないですが、放置すれば命にかかわる病気になる危険性が高まります。

メタボリック症候群の予防と改善には、これまでの生活習慣の見直しが大切です。
規則正しくバランスのよい食事を心掛け、職場の一つ手前の駅から歩いたり、エレベーターを使わず階段を上ったりなど日常の身近な運動を継続し、禁煙するよう努力しましょう。また、早期発見が重要ですので定期健康診断を受けましょう。

【新浦安医院 犬尾 公厚】


救急疾患シリーズ「血尿」

血尿には目で見える肉眼的血尿と見えない顕微鏡的血尿があります。
肉眼的血尿は排尿痛や頻尿などの他の症状を伴う症候性と、症状を伴わない無症候性があります。
症候性血尿の原因は比較的軽症のことが多く、痛みがある場合、膀胱炎や結石を疑います。この時に発熱と激しい背中の痛みを伴う時は要注意です。膀胱炎だけではふつう熱は出ませんが、放置すると腎盂腎炎を併発し、入院加療が必要になるケースもあります。

無症候性肉眼的血尿の場合、重い病気のことが多く膀胱癌など尿路腫瘍の可能性があります。また、一度痛みのない血尿が出ても、しばらくすると出なくなることも多くあります。四十歳以上で痛みのない血尿が一回でも出たら、すぐに検査を受けましょう。 顕微鏡的血尿は、健康診断の際、指摘されることが多く、蛋白尿を伴うときは腎炎の疑いがあります。潜血反応だけが陽性の場合は、検査しても原因がわからないこともありますが、反応が(+)の方は定期的な検査を受けましょう。
疲れや体質などで血尿が出ることも多くありますが、癌などの早期治療が必要な原因が潜んでいることもあります。症状を伴わない肉眼的血尿の場合、早期に受診して下さい。

【第2上田クリニック 上田  建】

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