第17回千葉県脳卒中等連携の会について

メインテーマ 新しい医療介護連携について

17回目である今回は、現在国において地域医療構想や医療計画について、来年度中に見直すという方針のもと、議論が進められていることを踏まえて、メインテーマを設定しました。3名の演者にご登壇をお願いして、厚生労働省医政局、前中央社会保険医療協議会委員、地域包括医療病棟をいち早く立ち上げた県内の病院というそれぞれのお立場の計3名にご講演いただくスタイルを取りました。

今後、医療と介護の複合ニーズを抱える85歳以上の高齢者の増加や人口減少がさらに進むことが見込まれている2040年頃を見据えて、新たな地域医療構想を検討し、それに基づく医療計画を策定する必要があり、各医療機関が担うべき機能を明確にしつつ、地域における役割を社会実装していくことが今後求められることから、医療政策としての検討状況、医療政策に深く関わる診療報酬にまつわる議論の動向、臨床現場における先駆的取り組みや試行錯誤の紹介を通じた先進事例などについて、ご講演いただきました。

午前の第一部は、8つの分科会に別れて開催しました。

今回から、新たに生活期分科会を設置しました。千葉県内の地区医師会で地域包括ケア分野を担当する理事と千葉県医師会地域包括ケア対策委員会委員の合同協議会を分科会の一枠として開催する形をとることによって、今回で17回まで開催を重ねている千葉県脳卒中等連携の会に地区医師会の役員等の先生方が参加するきっかけになることをも意図しての開催形式としました。引き続いて2コマ目には、在宅医と訪問看護師が話し合う機会の創出をねらい、おおむね二次医療圏ごとにグループワークを行う形をとりました。在宅医療資源に関する情報の把握や顔の見える関係づくりの強化、多職種協働・多機関連携を推進するためのローカルルールやエチケットについて、多機関連携を推進するための地域ICTの活用などが話し合われていました。

看護師と栄養士の分科会も、地域生活期で活躍する専門職を招く形で開催されました。看護師分科会では、訪問看護師と病院看護師が退院支援の質向上について議論しました。栄養士分科会においては、介護老人保健施設や特別養護老人ホームの管理栄養士からの話題提供を踏まえつつ、医療と介護との栄養情報連携について話し合いました。

医師分科会、入退院支援分科会、医療ソーシャルワーカー分科会においては、それぞれ「8050問題」、ほぼ同時に入院となった高齢夫婦事例、「社会から孤立しそうな人」を取り上げて、複合的な課題を抱えた事例への支援について話し合われました。3つの分科会が取り上げたテーマの近接性は、そのような要請が高まっている時代背景を現しているとも言えそうです。

リハビリテーション職分科会では、生活期に対してどのような情報をサマリーに記載するべきかが話し合われました。薬剤師分科会では、急性期病院、回復期病棟、地域生活期(保険薬局)のそれぞれにおける報酬の算定について相互理解を深めました。

当日は、前年度を上回る465名にご参加いただきました(内訳:医師61名、歯科医師・歯科衛生士4名、薬剤師17名、看護職136名、リハビリテーション職84名、管理栄養士・栄養士33名、MSW101名、福祉職・ケアマネジャー9名、行政・医療団体・事務等20名)。特に参加者が増えたのは、医師と看護師でした。

総括において、今後一層地域生活期へのつながりを取り上げて行くべきだということや、同職種間の関係性強化に加えて、他職種との関係性強化に取り組んで行くべきだという発表がなされました。今後、急性期―包括期―地域生活期という縦軸の連携と、各職種間・機関間という横軸の連携の双方を、実効性あるものとするべく、引き続き活動や議論を重ねていきます。

千葉県医師会理事 川越正平