地域医療ニュース

いすみ市で「糖尿病」や「塩分・お酒と食生活」について考える健康公開講演会が開催

2013. 02.27   文/梅方久仁子

和食は、食塩の摂りすぎに注意

 女子大学生への調査で、朝食がご飯派の人は、パン派に比べて大豆製品、魚、野菜、肉の摂取量が多く、乳製品、菓子が少ないことがわかった。栄養素で見ると、ご飯派はパン派よりもビタミンC、鉄、食物繊維、カルシウムが多く、総脂質、飽和脂肪酸が少ない。和食はとても健康にいいが、1つだけ問題がある。ご飯派は、食塩摂取量がとても多かった。和食は食塩の取りすぎにだけ気をつければ、とても健康的だ。
 難しい話をして申し訳なかったが、栄養学は医学の1つなので、簡単に話すことは難しい。分かりやすい話や、スポンサーがついている話には「危ないかも?」と感じてほしい。管理栄養士や主治医など専門家の言うことに耳を傾けてほしい。

 最後に質疑応答で、「糖尿病で血糖コントロールではなく減塩の話をするのはなぜ?」という問いに「血糖コントロールは基本だが、合併症の腎症を予防するためには減塩が大切」、「血糖値を抑えるためには、いま話題の糖質制限食や野菜を先に食べる方法はどうか」という問いには「1栄養素の極端な制限は、タンパク質不足など他の問題を起こしやすい。ぜひ担当の栄養士に相談して、その人の言うことを聞いてほしい」などの回答があった。

朝食がご飯派の人は、パン派に比べて大豆製品、魚、野菜、肉の摂取量が多い。栄養素で見ても総脂質、飽和脂肪酸が少なく、和食はとても健康にいい。ただし、和食には1つ弱点があり、それは塩分が多いことだという。 (クリックすると拡大します)