地域住民からのメッセージ

地域医療を変えるために、
今こそ住民が主体となって声を上げなければ

2012.03.07   文/大森勇輝

市橋拓道 氏
茂原青年会議所 2010年度理事長 
市橋拓道 氏

 茂原青年会議所の理事長として、ともに医療問題に取り組んだ経験を持つ高貫裕一郎氏と市橋拓道氏。自らの経験、そして住民の声から地域医療のあり方に疑問をもって以来、地元の医療環境を改善するために熱心な活動を続けている。そんな両氏に市民の目線から見た茂原市、長生郡市の現状を語ってもらった。

当事者になってからでは遅すぎる
医療はもっとも身近な問題

住民側からすると、この地域の医療はどのように見えるのでしょうか?

市橋 地域の人たち、特に私たちの世代は、病気にならない限り病院に行くことはありません。かかりつけ医を持つようにと言われても、実際にそうしている人は半分もいないのではないでしょうか。そして、病院で診察に行って初めて、この病院はしっかり診てくれるのか、あるいは医師が足りないのではという不安、疑問を感じる、そんな人がほとんどでしょう。

 つまり、この地域の医療の現状について、住民は実際に当事者になるまで意識することは、まずないということです。しかし、この地域は医療過疎だと思います。住民はそのような医療の現状にもっと関心を持つべきではと思います。