健康トピックス

2023.09.27

妊娠初期の体調不良「つわり」

つわりとは

つわりとは、妊娠初期の5~6週から12~16週頃までみられる消化器症状(食欲不振・悪心・嘔吐など)のことです。妊娠により体内のホルモン量が急激に変化することが原因で起こると考えられています。症状や程度は人によってさまざまで、吐き気や嘔吐などの症状がほとんどない人もいれば、吐き気がひどく食事もままならないという人もいます。とくに早朝や空腹時に症状が現れることが多いとされています。

重症化すると、合併症を引き起こす可能性がありますが、通常、つわりの有無が胎児の発育に影響を及ぼすことはありません。

つわりの症状

主な症状は吐き気、不快感、嘔吐、食欲不振などで、それらの症状に伴い、口の乾きや倦怠感、体重減少などの症状がみられます。

重症化すると、食べ物も水も口にできなくなり、体重が急激に減少したり、脱水症状がみられるなど「妊娠悪阻(にんしんおそ)」という状態を引き起こします。妊娠悪阻になると、ビタミンB1の欠乏によってウェルニッケ脳症という脳の病気を起こす可能性があります。

つわりの治療法

つわりは妊娠に伴って起こる正常なもので、妊娠16週頃には自然に治まることがほとんどです。そのため、つわりがある期間は無理をせずゆったりと過ごしながら、自分の症状に合わせて、症状を和らげる工夫を行うことが大切です。吐き気や食欲不振がある場合は、無理に食べようとせず、少量を複数回に分けて食べる、水分を意識的に摂るなど、工夫を心がけましょう。

ただし、妊娠悪阻の症状が出ている場合には、輸液や治療薬による治療が必要になることがあります。つわりが重く感じたら、我慢せずにすぐに主治医に相談しましょう。

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