地域医療ニュース

第13回千葉県脳卒中連携の会

テーマ「地域総力戦 コロナ克服への連携」

 今回、第13回千葉県脳卒中等連携の会は、2022年1月に新型コロナウイルス感染症のまん延防止等重点措置が発令された第6波の中で、昨年度に引き続きオンラインで開催となりました。

【基調講演】国際医療福祉大学医学部感染症学講座 主任教授 松本哲哉先生
「新型コロナウイルス感染症の最近の知見」のお話をいただきました。感染対策についてわかりやすく解説していただきました。急性期からMSWに参加していただき、退院へ備えていく重要性、さらにはパスを利用することで、回復期の地域医療・介護スムーズに導入する取り組みをご紹介いただきました。

【シンポジウム~地域総力戦 私たちはこう戦った~】
それぞれの立場からコロナ対応の取組みについてご報告いただきました。(敬称略)
 「救急隊の立場(千葉市消防局警防部救急課長 亀山俊一)」からは、通常救急対応もあるなかでCOVID-19に対する出動隊の確保、(病院を探しも含め)現場での待機時間も長くなり、対応の拡大の大変さが報告され、広域調整が勧められている現在、情報共有の大切さが報告されました。
 「急性期の立場(千葉県救急医療センター脳血管治療科部長 山内利宏)」からは、自身だけで完結できず、救急隊、回復期病院との連携の重要性が話されました。
 「透析医療の立場(千葉大学医学部附属病院人工腎臓部講師 服部憲幸)」からは、コロナ来策は災害医療に通じること、施設努力だけでは限界があり、他施設と連携を取りたい旨が報告されました。
 「回復期の立場(千葉リハビリテーションセンター回復期リハ病棟師長 大塚一貴)」からは、後方支援の立場として、早期から急性期医療機関からの連絡をもらい、備えたいとの意見をいただきました。
 「生活期の立場(大和田訪問看護ステーション所長 看護師山藤響子)」からは、小児、周産期を含め多彩な依頼があり、情報共有の大切さと、災害医療に準じた準備が必要と報告がありました。
 「在宅医療の立場(柏市医師会長 長瀬慈村)」からは、情報共有のためには平時から、保健所・消防局・医療機関で顔の見える関係性を構築しておくことの重要性が話されました。
 「在宅介護の立場(千葉市在宅医療・介護連携支援センター主査 内田健一郎)」からは、innovationであり、必要とされることがどんどん出てきて、対応も多彩になっていると報告がありました。
 「歯科医の立場(松戸市総合医療センター歯科口腔外科部長 石上大輔)」からは、まさに多職種連携であり、情報共有と顔の見える関係の大切さが話されました。

【分科会報告】
 午前の各分科会の報告をいただきました。
 「リハビリテーション分科会」からは、テーマを「コロナ克服への連携 ~家族連携、職員間連携、地域連携の視点から」とし、千葉県の3地域(県北・県央・県南)の代表から各施設での取組みについて報告されました。
 「入退院支援分科会」では、県内のケアマネジャー向けに病院との連携で困っている事や退院支援に関わるアンケート調査結果報告、各医療機関のIT活用状況報告、急性期病院における外来支援の役割について情報の共有をされました。外来支援の必要性が高まり、患者の意思決定や、入院しない場合の支援における、外来・在宅の協働指導の重要性が報告されました。
 「看護職分科会」では、テーマを「コロナ禍におけるそれぞれの家族支援・家族看護2年間の看護の取り組み」とし、急性期・回復期それぞれが工夫し取り組んできた現状を報告し、自身の看護や家族支援について検討されました。
 「医療ソーシャルワーカー分科会」では、テーマを「コロナ禍における相談員業務のアンケート調査と今年度の振り返り」とし、事前に実施した急性期・回復期のアンケート集計の結果を共有し、業務の現状や第6波に向けた取り組みについて情報の共有をされました。ストレスの多い業務になっていることが、数字となって報告されました。
 「薬剤師分科会」では、テーマを「感染制御と薬薬連携」とし、急性期・回復期・地域生活期における薬剤師業務を継続するための取り組みについて報告されました。
 「栄養士分科会」では、テーマを「栄養シートの現状と新たな使用方法」とし、栄養情報提供の現状と今後の展望について報告されました。情報のずれがあり、作成にまで至れないこともあること、脳卒中以外の患者にも必要なことである旨が話されました。
 「医師部会」では、テーマ「コロナ禍での連携」とし、多職種カンファレンスを行いました。コロナ禍の中で家族とコミュニケーションが取れない中、どのような退院支援をするのか、被介護者の主介護者が新型コロナウイルスに感染してしまった時にどのように対応するかの2つの事例をグループワークで話し合い、様々な意見が飛び交いました。

【総括】千葉県救急医療センター/千葉県医師会地域連携推進委員会 古口徳雄
 第5波における脳卒中診療における急性期病院・回復期リハビリテーション病棟の月次データからの分析を解説いただき、これから本格始動となる脳卒中・循環器病対策におきましても皆さまのご協力お願いしたいと述べられました。

 昨年度に引き続きオンライン開催となりましたが、446アカウントの参加登録をいただき、多数の方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
 末筆になりましたが、コロナ禍で日常業務も多忙を極める中、開催に御尽力くださいました関係者の方々、ご講演、シンポジウムをお受けくださいました方々には、この場をお借りしまして厚く御礼を申し上げます。

千葉県医師会理事 大野京子

PDFファイルダウンロード

 第13回千葉県脳卒中等連携の会 冊子(1.89MB)
 講演「千葉県脳卒中等連携の会~総括~」(1.49MB)