地域医療ニュース

現場から見た新しい医療連携のあり方とは?
海匝地区で地域医療連携懇談会開催

2012. 08. 02   文/大森勇輝

宮地江利子氏
宮地江利子氏

 2番目は「訪問看護の立場から地域医療連携を考える」というテーマで、香取海匝地区で唯一病院母体を持たない単独型の訪問看護ステーションである「楽天堂訪問看護ステーション」の管理者・宮地江利子氏が講演を行った。

 宮地氏によると、千葉県は高齢者人口10万人あたりの訪問介護回数が全国ワースト5。

 その一方で、千葉県全体もさることながら、それを上回るスピードで香取海匝地区の高齢化が進んでいることを指摘。さらに、医療機関、医師数が減っており、かつ高齢者数、医療依存度の高いケースが増加しているため、医師一人ひとりの負担も増え、その疲弊からさらに医師数が減少するという悪循環が起こっているのが、この地区の現状だとした。

 そのため訪問看護ステーション側としては、慢性期療養生活をサポートする役割を担うことが重要だとする。つまり、転院待ちの一時帰宅者や経済的な理由で在宅療養を希望する人が増えていく中、医師業務の負担に配慮し、退院支援などを行うこと。さらには、訪問時にサービス利用者に対し、香取海匝地区の医療の現状を説明し、協力を依頼すること。軽症にもかかわらず夜間救急を利用するいわゆる「コンビニ受診」をしないよう、呼びかけることなど、地域医療のためにできる範囲のことをしていく必要がある。

香取海匝地区の医療の現状を説明(クリックすると拡大します)

 診療・介護報酬が改定されたことで、より医療と福祉の連携が取りやすくなった現状を紹介し、さらに旭中央病院をはじめとする連携先病院への謝意を述べて、講演の締めくくりとした。